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日本で最初の高速道路 ~ 東急プラザ銀座から見る

  • 執筆者の写真: Tomohiko Nakamura
    Tomohiko Nakamura
  • 2016年7月30日
  • 読了時間: 2分

 2016年3月にオープンした東急プラザ銀座。様々な店舗や都内最大の都市中空港型免税店が入店するなど、開業前から話題を呼んでいたビルです。

 元は1956(昭和31)年に開店した数寄屋橋阪急。2004年(平成16年)には、百貨店から専門店館へと業態変更し、名称もモザイク銀座阪急と変更。そして、2012年(平成24年)に閉館となり、ビルが解体され、その跡地に新ビルが建設され、東急プラザ銀座が開業した。

 東急プラザ銀座の特徴が、天井高約27mの大吹抜け空間「キリコ ラウンジ」と、屋上に設けられた「キリコ テラス」。両フロアともに、銀座の景色を眺めることができる新しい銀座の観光スポットと言えます。

 この展望フロアからは、北東の方向がきれいに見えます。眼下には、高速道路を走る車が正面方向から走り、非常にきれいです。

 さて、ここから見えている高速道路。少し面白いのは、高速道路の下がビルになっていることです。実は、京橋ジャンクションから西銀座ジャンクションを経て、汐留ジャンクションの区間は、「東京高速道路」と名付けられています。高速道路の下にあるビルは14棟。様々なテナント400余りが入っており、その中を歩いていると頭上に高速道路があるなどとは判りません。

 実は、この高速道路。銀座周辺の汐留川、京橋川、外堀の三つの川と運河を埋め立て、その上に建設されたものです。

 開通したのは1959年6月なのですが、ユニークなのは、この高速道路建設は財界人23名が発起人となり、現在で言うところのPFI方式で実施されている点です。  建設費と運営費をビル賃貸収益で回収し、通行料を無料の高速道路を建設したのです。現在でも、西銀Kimg1054座入り口⇒新橋出口もしくは、その逆の東京高速道路だけを通行した場合は、料金は0円。所要時間はたったの3分ですが、日本で最初、そして成功したPFI方式の高速道路を無料で体験できる貴重な場所です。

 東急プラザ銀座から見た日本最初の高速道路は、かつての川の流れの名残りだと多くの人は気づかず、車のヘッドライトとテイルランプが流れるような景色を楽しんでいます。

 銀座でも、オリンピックを前に次々とビルの建て替えが進み、これから大きく景色が変化していくでしょう。

『書き割りのように写っていますが、実際の空が見えています。キリコ テラス』

 (※PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ=民間資本主導 公共施設を民間資本で建設、運営を行うこと。)

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