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【まだ間に合う!夏のお勧め自由研究01】いましろ大王の杜&ハニワ工場公園

 大阪府高槻市というとベッドタウンのイメージが強いのですけれど、大阪と京都の中間に位置し、歴史的にも重要な土地なのです。

 その高槻市のマスコットキャラクターが「はにたん」。このキャラクターは、今城塚古墳で出土した武人埴輪がモデルなんです。

 さて、今城塚古墳というのは、6世紀のヤマト政権の大王墓、それも継体天皇陵だと言われている古墳です。少しややこしいのですが、現在、宮内庁が継体天皇陵としているのは、今城塚古墳から西へ約1キロメートルのところにある太田茶臼山古墳なのです。

 いつ入れ替わったかのか諸説あるのですが、私が子供のころに郷土史家から聞いた話は、こうです。江戸時代、陵墓の管理を任されていたのは諸藩でした。手元不如意のことも多かった江戸時代の高槻藩では、陵墓の管理費をなんとか安くしたいと考えた。ところが陵墓である今城塚古墳(本当の継体天皇陵)は、痛みが激しい。(最近の発掘調査で、1596年(慶長元年)の伏見大地震による地崩れが原因だということが判った。)

そこで、一計を案じた高槻藩は、傷みが少なく管理費の掛からない太田茶臼山古墳を何食わぬ顔で継体天皇陵とした。というのです。真偽のほどは、さて。

 こんなおもしろい話のある今城塚古墳ですが、いましろ大王の杜として、博物館と公園に整備されています。まずは高槻市立今城塚古代歴史館。実物大の模型や映像などで判りやすく説明されています。入場料無料というのも魅力。駐車場もあります。ここで、古墳造りについて、埴輪について、勉強しましょう。

 そして、夏休みの自由課題に強い味方! 「はにたんキーホルダー・バッジづくり」や、「ロウ石の勾玉(まがたま)づくり」、「本物の土器片にふれる」体験など体験教室があります。7月から9月の毎週日曜日には、なんと埴輪作り教室もあります。(2015年度)

 ちなみに、勾玉(まがたま)づくりは、その由来や時代背景などを一緒に調べると、自由研究にはとっておきのものになりそうです。

 ここだけで自由研究は完成しそうですが、せっかくですから、すぐ近くの史跡新池ハニワ工場公園にも寄りましょう。ここは今城塚古墳や太田茶臼山古墳などこの周辺に作られた古墳群に埴輪を製造、供給していた一大生産拠点だったのです。発掘された窯など実物を見ることができます。ここを見ると、かつて行われた古墳作りの壮大さを実感できるでしょう。

 歴史館もハニワ工場公園も、小学生にも理解できるように面白く解説されているので、夏休みの自由研究にお勧めです。

 いずれも高槻市営バスで訪問できます。なお、高槻市立今城塚古代歴史館には駐車場がありますが、ハニワ工場公園にはありません。

※交通手段 ・・ JR京都線「摂津富田駅」から、高槻市営バス「南平台経由奈佐原」行きで、「今城塚古墳前」または、「関西大学」「萩谷」「萩谷総合公園」行きで、「氷室」で下車すぐ。

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