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地方の物産をいかに売るか・・・・・・・

 以前に関西のある百貨店で東北のある地方の物産展のお手伝いをしました。

 その際、催し場に並んでいる商品を見て、思わず「デパートのバイヤーさんはアドバイスしてくれなかったんですか?」と聞いてしまったのです。私からすると、その地域には、他にももっと売れそうな商品があるのに、これは関西ではちょっとと思えるものばかりだったからです。

 関西と関東では、味など嗜好性がかなり違います。おそらく東京で売れているものをそのまま持ってきても、物珍しさで最初は売れますが、その後が続かないのではと思うのです。  その物産展では、出店なさっているみなさんが気の毒なるくらい売れ残っていました。試食をしたお客さんたちは、「味が濃いね」という反応が多かったのです。さらに「どう調理していいのかしら」と食材を見て、仰る方も多くいました。  味もそうですし、関東や東北では普通の食材でも、関西では馴染みの薄い食材もけっこうあります。お手伝いしにいった物産展では、申し訳ないけれど(私は好きだけど)これは関西では売れないなあというものばかりでした。

 念の為に。関東や東北のものは関西で売れないと言っているのではなく、食材や商品の選択を間違わなければ売れるものはたくさんあります。その選別の努力が必要だということです。百貨店の場合は、本来、バイヤーがいろいろ業者にアドバイスすべきなのでしょうが、業者の独自の努力も必要です。成功しておられる業者の方は、自らが顧客の意見を取り入れる独力をされて、地域にあった商品構成と販売方法を取り入れておられます。  アンテナショップや物産展への出店は、それぞれの顧客の意見を拾う大切な機会。ただ、売りに行くのではなく、いかに次に繋げるかという自覚が大切です。

 それから、税金投入して、送料や人件費を計算に入れず、言わば値引き販売をしていてもビジネスベースには乗らないです。変なコンサルの口車に乗って、大都市圏のお祭りや商店街の催しに出店するが、労力も、資金もかかり、儲けは少なく、結局、コンサルの実績づくりに利用されただけ、なんていう話もよく聞きます。  そもそもアンテナショップはあくまでアンテナショップ。その後の事業展開をどうするかは、それぞれの事業者が考えないといけません。

 地方創生ブームで、新商品の開発とか販路拡大が注目されていますが、今までの経験をいかに生かすことができるかどうか。コンサル頼み、補助金頼みになっていないかどうか。「一生懸命やっているのだから、批判するな」という雰囲気もありますが、将来を考えるならば、厳しく考えていく必要があります。

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