商店街は必要なのか
商店街は必要なのか
生活弱者や高齢者の生活の場が失われると、声高に左翼系の先生方は叫ぶが、本当なのか。
そもそも「住民に必要とされている」商店街なら、廃れるはずはないのだ。「住民から見放された」商店街だから、廃れたのだ。
大型小売店舗との競合も大きな問題だが、そもそも商店主が高齢化し、元気が無くなっているのも大きな問題だろう。悪いが、商業だろうが製造業だろうが、経営者が60歳を過ぎ、後継者がいないところに、いくら行政が旗を振って、色々支援をしたところで、意味は無いだろう。
せいぜいあと十年、働けるか、働けないかという年齢になったら、人間、そんなにリスクを背負うはずがない。
「中心市街地の活性化」、「街の賑わいを取り戻せ」という大義名分は、良いが、そこに巨額の公金を投ずる理由はどこに見出せば良いのか。
商業系の人たちは、それが当然だと考えているかも知れないが、従来からも製造業系に比較すると、公的支援は充実してきた。
正直な話、「これほど投じて、これかよ。」と思う商店街が沢山ある。
東京の世田谷区で、商店街組合に加盟することを勧める条例を議決したらしい。「勧める」条例っていうのは、なんなのか分からない。「強制力や罰則はない」のだそうだが、お上の力を笠に着て、「条例で決められているんですから、入ってもらわないと困ります」という輩が出てくるのは目に見えている。もちろん、それが狙いなのだろうけど。
なにより、この条例が各地の商工会や商工会議所を刺激して、組合や商工会、商工会議所に加盟するようにする条例制定を議会に求める運動が起こっている。
お困りになっているのは、よーく分かる。しかし、自分たちの問題点を冷静に分析したのだろうか。なぜ、自分たちが見捨てられたのか。自分たちは変らずにおいて、周囲が悪いから、お上から言ってやってくれ、と言うなら、水戸黄門の悪代官と悪船問屋と変らないじゃないか。
商店街だって、商工会だって、商工会議所だって、本当に必要なのか。廃止にしても良いのじゃないのか。そこから話合うべきだ。そこをすっ飛ばして、とにかく条例でなんとかというのは、少し違うのじゃないだろうか。 安易に条例なんぞ、作るもんじゃない。